★ますたぁ日記(一語一会)

ますたぁ@BAYSIDE BREATHがつれづれなるままに書き綴る日記のページ。

アーチェリー・山本博選手に見る、上手いコメントのコツ

今日の日付:2006/06/24
今日の天気:晴れ
今日の気温:21-30度

今日の話題:
●手配の男「2人殺した」 集団暴行事件、学生ら3人逮捕
http://www.asahi.com/national/update/0624/OSK200606240079.html
●「他人事と思えぬ」進学校の子の親困惑 奈良放火殺人
http://www.asahi.com/national/update/0624/OSK200606240037.html
●さらに多数の人骨埋設か 新宿の旧陸軍軍医学校
http://www.asahi.com/national/update/0624/TKY200606240260.html
●広島女児殺害、父が報道側に要望「衝撃を伝えて」
http://www.asahi.com/national/update/0624/OSK200606230094.html
●W杯決勝T進出の16強決定 アジアはゼロに - W杯2006
http://www2.asahi.com/wcup2006/news/TKY200606240284.html
サッカー日本代表、監督にオシム氏就任へ 7月にも決定 - W杯2006
http://www2.asahi.com/wcup2006/news/TKY200606240298.html
●日本代表が帰国 ファンから「お疲れさま」の声 - W杯2006
http://www2.asahi.com/wcup2006/news/TKY200606240297.html
●次期W杯、アジア出場枠削減の危機 1次リーグ全滅で
http://www2.asahi.com/wcup2006/news/KYD200606240023.html
●世界最高齢175歳のカメ死亡 オーストラリア
http://www.asahi.com/science/news/TKY200606240104.html
中京女子大の正式参加を承認 愛知大学野球連盟
http://www.asahi.com/sports/update/0624/233.html

今日の音楽:なし

                  • -


昨日は、サッカーワールドカップ1次リーグ最終戦終了後における中田英寿選手のコメントの態度を取り上げて、そのまずさを指摘した。今度は逆に、コメントが非常に上手な選手の例を挙げようと思う。

最近見たものでは、アーチェリーの山本博選手のコメントが非常に印象に残った。それは、今回の日本の敗戦についてのものである。

山本選手といえば2004年アテネ五輪アーチェリー個人銀メダリスト。高校教師と選手生活を両立させながら、ロサンゼルス五輪での銅メダルから20年ぶりに銀メダルを獲得。41歳という年齢での快挙に「中年の星」として一躍注目を浴びた人物である。

実はこの山本選手、2006FIFAワールドカップが始まったちょうど同じ頃、世界の頂点に達していた。6月9日に行われたアーチェリーの世界大会であるFITAワールドカップ(W杯)トルコ大会の男子団体で、山本選手らの日本が優勝したのである。

●男子団体、山本らの日本が優勝 アーチェリーW杯
http://www.sankei.co.jp/news/060610/spo056.htm

ちなみに彼は、個人の部でも準優勝という立派な成績を収めている。これがオリンピックなら取材の嵐になっていたに違いない。しかし、ワールドカップでの団体優勝と個人準優勝では、ほとんど注目を集めないというのが、アーチェリーという(失礼を承知で書くが)マイナースポーツの厳しい現実のようである。これについては、ぜひ山本選手の公式サイトにある日記を読んでもらいたい。

http://www.yamamoto-hiroshi.jp/06_diary.html

ここで、日記にも掲載されている、団体優勝についてのコメントを引用したい。
/* ------------------------------------------------------------ */
勝ちました!イギリスに3点差をつけて優勝しました!
自分たちのプレーに集中できた、最高な試合ができました。
私にとっては31年間の競技者人生において初めて゛世界゛と名の付く試合で一等賞になることができた記念すべき日です。
この日が来ることを今まで永く願ってくれた多くの人々に心から感謝いたします。
ありがとうございました。
明日の個人戦はパク君と共に決勝にふさわしい最高のプレーで競演ができるようにベストを尽くします。
/* ------------------------------------------------------------ */

このコメントは次の点でうまいと思う。

1)当日のプレー内容とその結果についてまとめている。
2)応援してくれた人たちへの感謝の言葉を添えている。
3)次の目標を明確にアピールしている。

教師という職業柄、人前で話すことに慣れているというのも上手さの理由としてあると思うが、それ以上に感じるのは、おそらくこの人は事前にコメントする内容を考えているのではないだろうか? ということである。つまり、上手いコメントというのは、とっさに出るのではなく、あらかじめコメントを求められる場面を予想して、その準備をしておいた結果ではないかと、思うのである。

大きな大会であれば、終了後にインタビューを受けるのはまず間違いない。その際にどういうコメントをするのか、その内容をある程度考えておくのは、インタビューを受ける機会が多い選手であるほど、当然すべきことといえる。ヒーローインタビューで下手なコメントをしているプロ野球の選手など、参考にして欲しい。


話がそれた。今回の日本の敗戦に対する、山本選手のコメントである。彼がどういうコメントをしたかというと、だいたいは次のような内容だったと記憶している。

/* ------------------------------------------------------------ */
自分は二十数年目にして、初めて「世界」と名の付く試合で一等賞をとることができた。いいかえると、二十数年の間、負け続けていたわけです。けれども、負けるという経験を積み重ねることで成長してきたともいえます。
日本のサッカーも、負けるという経験を成長の糧にすればいいと思います。
/* ------------------------------------------------------------ */

あくまでうろ覚えなので、間違っている部分もあると思う。しかし少なくとも私にとっては、こういう風に聞こえたのである。負けるということは悪いことではない。負けることで成長できるのであると。負けたという事実をマイナスではなく、プラスとしてコメントしている。まさに、大人のコメントである。