★ますたぁ日記(一語一会)

ますたぁ@BAYSIDE BREATHがつれづれなるままに書き綴る日記のページ。

口蹄疫対策で、全頭殺処分が必要な理由とは?

前回の投稿記事「口蹄疫対策で、種牛も殺処分される理由とは?」を作成する前に、ネットで情報収集しているときに、「口蹄疫対策で全頭殺処分って、本当に必要なの?」という意見や感想を書いていらっしゃるウェブページやブログを見ました。「全頭処分するなんてもったいない。口蹄疫は人に感染しないし、食べても問題がないのだから」というが、理由や根拠のようでした。しかし、口蹄疫に感染した牛や感染疑いのある牛を全頭処分しないと、どうなるのか? 逆に疑問を持ちました。


全頭処分しない場合、口蹄疫の感染は確実に拡大する口蹄疫が終息しないと、畜産業が成り立たないのは当然。まず、新しい牛を育てることができない。感染牛の生産性の低下、子牛の致死率の高さなど、口蹄疫には実害もある。商品価値が下がるだけではないという。

また牛はもちろん、豚など、牛以外の動物にも感染が拡がる。すると、国産の豚肉が食べられなくなる? また、乳牛にも感染が広まったら、牛乳も手に入らなくなる?

つまり、口蹄疫の流行を一刻も早く封じ込めないと、畜産農家だけでなく、消費者にも大きな被害が発生するのでは? 直接には、国産の食材が手に入りにくくなるというダメージでしょうか? もちろん、外国産の代替品は入手可能でしょう(シェア的には多いハズ?)。それでも価格が高騰して、経済的なダメージが消費者に発生する可能性も? また、国産食材が不足すると、食品加工産業や外食産業にも影響? そして雇用にも?

食べられるものを捨ててしまうという意味では、たしかに全頭殺処分はもったいない話。しかし、全頭殺処分という防疫対策を取らなければ、口蹄疫は日本国内に広まってしまう。すると、殺処分される感染牛以上の、より多くの家畜に被害がでる。すると、消費者(というか、国民)の生活にも影響が出てくるはず?

そうなってしまっては大変だからこそ、口蹄疫の流行を一刻も早く封じ込めなければならない。そのためには、全頭殺処分という対応を取らざるを得ない……のだと思います。

本当に、宮崎県の畜産農家の方々にとっては、言葉では言い表すことのできないつらさや悲しみがあるとは思います。口蹄疫の流行がなんとか早く収まることをことを祈るばかりです。


※ちなみに、口蹄疫のワクチンを接種した牛も、最終的には殺処分されます。その理由は、ワクチンを接種しても、感染牛にはウイルスが残ったままの「キャリアー牛」となるため。つまり、口蹄疫ウイルスを排出するという……。ワクチンは、ウイルスを死滅させたり、感染を完全に防ぐものではない。だから、最終的には殺処分が必要という。ただし、ワクチン接種により、ウイルスの排出量は減らせるので、口蹄疫の感染拡大を抑える効果はあるようです。

●なぜここまで拡大したのか?口蹄疫 - [All About 専門家ニュース] All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/45341/
口蹄疫:宮崎でのワクチン接種、対象は15万頭 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/kouteieki/news/20100523ddm041040052000c.html